怖い話 赤い手鏡

あるアパートに一人で暮らしてる男性が居ました。そのアパートは外見は少し古びてるものの、まだ内装とかは綺麗で、部屋も明るい感じでした。その男はこのアパートに引っ越してからそんな日にちはたっていないのですが、ある日、使ってない押し入れに物を入れようとすると押し入れの端から手鏡を見つけました。

なんの変哲もない手鏡でしたが、鏡以外のところが真っ赤だったんで、「変だな。前に住んでた人の忘れ物かなと思い、部屋の端に置いときました。そんなある日の昼間、部屋の掃除をしていると、その手鏡に目が行きました。そう言えばあったなぁと思いながら鏡で自分の顔を見ていました。当然自分の顔が写ってるのですが、自分の後ろに誰かいるように写った気がして、後ろを振り向きました。しかし、当然ながら誰もいません。気のせいかと思いまた鏡に目を向けると、白いワンピースを着て、髪は長く、顔は青白い女性が、こちらをニタニタ笑いながら見ているのが写っていました。男は恐怖のあまり逃げ出し、すぐにお祓いしてもらうことにしました。その鏡は処分してもらうことになりました。その後聞いたのですが、この部屋は以前、女性が住んでおり、交際相手に殺害されたらしいのです。その時、手鏡が、血で赤くなったと、聞きました。男はすぐさま引っ越しました。

それからしばらくして、その部屋に1組のカップルが、引っ越してきました。家賃が安いから来たらしい。

荷物を整理しながら他愛もない話で盛り上がっています。そう。部屋の隅に赤い手鏡があることも知らずに………

おしまい